- 作者: 日本民話の会外国民話研究会
- 出版社/メーカー: 三弥井書店
- 発売日: 1995/06
- メディア: 単行本
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チラチラ読んでみましたが、ああ、これは知っている、というものもありました。例えば、「舟で釣りに出かけた男たち。たくさん釣れたので、ここはいい漁場だぞ!またここに来て釣るときにわからなくならないように釣り糸を垂らしたホラ、舟のここに印をつけておこうじゃないか! 」って話し(笑)。しかしね、これに続きがありました。「印をつけて得意になってる男に別の男が異議を唱えました。そのやり方じゃダメだ、この次にまたこの舟を使うかわからないんだから!」だそうです(笑)。いいですねー(笑)。「愚か」っていうとなんだかとてもネガティブな含みを感じてしまうんですが、「天然(ボケ)」ってぐらいのニュアンスだと思います。このお話しにはいわゆる「ツッコミ」がいなくて(笑)ボケに更にボケるという畳み込む展開が愉快です。もうひとつ、町に行ったら鏡を買ってきておくれと奥さんに頼まれた男が、鏡ってどんなのだ?と奥さんに尋ね、かざしてみると人が見えるのさ、と奥さんは答え、市場でこれか?!と買ったものは「おろし金」。家に帰って奥さんに渡したら、「これよこれ!穴の向こうにアンタが見えるよ!!」と奥さんはとても喜びました。って(笑)。これなどは、なんだかしみじみとちょっと切なくなるようなかわいらしいボケ話しだなと思います。実話に基づくものもチラホラあるようなので、ゆっくり読んでみます。