ねじ式

ねじ式 (小学館文庫)

ねじ式 (小学館文庫)

さて、注文していたつげ義春の「ねじ式」というコミックがあっというまに今日届きました。12月の半ばごろ発送ということだったので、思いがけずすばやく届いてそこからもう怖かった(笑)。いや、いいんですけど。短編がいっぱい収められてあります。わくわくの(笑)表題作「ねじ式」をさっそく見てみました。・・いや、これはもうなにがなんだか(笑)。いっさいの説明なしにいきなり主人公が海でメメクラゲっていうのに腕を刺されたってところから話しは始まります。それがまた意外なほどの深手のようで、命にかかわるのだそうな。だから主人公は「医者はどこだ」と海辺の村を彷徨するんですがなかなかね〜、うまくいかなくて。で、命にかかわると言ってる割には悲壮感なしなところが不気味かも。そのちぐはぐなところが笑いを誘います。・・・・って誘うよね??(笑)。笑うとこじゃないよーなんて言われたら困るー(笑)。で、なんだかんだの末に、妖しい女医さんに腕にねじを取り付けてもらってようやく止血したみたい、で終わります。で、そのねじをしめると腕がしびれるんだってさ。なんだそりゃ、ですが(笑)
前回私が「こういう話し?」って予測しつつここで書いた、ねじを腕に取り付けられて不具合だからお医者さんを探すってことか?っていうのとは違ったストーリーでした。私は自分が予測していたそのストーリーを、だいぶ奇天烈なおかしな話しだこと・・・と思っていましたが、実際に読んでみて、本来のストーリーのいっそうのわけわからなさに呆れつつとても満足しました(笑)。他の短編も、妙に気に障る(笑)というか、余計な感覚を覚醒させるような油断のならない世界に満ちているようです。みんなで読んで楽しめる本ではなそうですが、たとえば、アングラというものに多少は食指が動きますな(←キャラがつかみにくい 笑)という向きにはおススメかもしれないですね〜。