美しい本


仙台から帰ってきてみたら注文していた綾辻行人の本が届いていました。「びっくり館の殺人」です。少しずつ読んでいます。さて、この本なんですが、私はてっきり文庫本だと思って注文していました。開けてびっくり!おお??なんだこれ??と(笑)。どうしてそういうことが起きたかというと、これは古本なんですよ。私はネットでタイトルだけを追って値段を見てショップの評価を見て、そして注文したのでした。そうしたらこういう装丁のを注文していたようなのです。おお・・・なんかすごいな、と開いてみたら中もステキ、もしやこれは装丁・祖父江慎では?!とハッとして巻末を確認したらやっぱりそうでした。
祖父江慎というと、やっぱり有名なところでは吉田戦車の「伝染るんです」の装丁では?と思います。もちろんもっといろいろあると思うんですが、やっぱりあれはすごいんです。意図的落丁というだけでなく、ほんとに本そのものに生気を感じるほどイキイキしてます。同じく氏の装丁による岡野玲子陰陽師のコミックスも持っていますが、それもとにかく素晴らしいです。読者の思い入れをガッチリと受け止めて余りある愛のある装丁です。いや、ほんとに(笑)。
とにかくですね、思いがけずステキな本に巡り会えて嬉しくて、いそいそと氏のツイッターを見てみたら、ちょうどその夜(6日でした)氏の出演するテレビの放送があるということを知って、とにかく今日は私にとって祖父江慎の日ってことなんだな、などと思い込み(笑)、「デザイントークスプラス」って番組も見ました。妖しく怪しい魅力たっぷりで、ますますファンになりました(笑)。
ところで、この本は、少年少女のための「ミステリーランド」っていう全集のもののようです。これは第9回配本だそうな。窓あきの仕掛けつき、両側が開いてて出し入れしやすいハコ、本のページの角は丸く落とされていて美しいです。こんな贅沢な装丁の本に巡り会えた少年少女は幸せだよなー、少年少女じゃないけどこんなにうれしいや、なんて思いました。