模様編みセーターの後ろ身頃だいたい完成、そして古本のこと


写真集も兼ねたふうの反町隆史のセーター本から、編みこみの激しい(笑)アランセーターみたいなのを編んでいる私ですが、ふうふう言いながらもどうやら後ろ身頃だいたいできました。ところどころ迷走の痕跡がありますが(笑)、ま、着てしまえばそう目立たないでしょう!で、だいたい、というのは、裾のゴム編みがまだだから、ってことで。あとからほどく作り目、っていうのから目を拾って下に向かってゴム編みを編みます。ゴム編み部分はあとで、ということにして前身頃も編み始めています。
冬なので(?笑)こうして編み物編んでいますが、ふと、古い編み物の本を見てみたい、と思い立ちました。唐突なんですが(笑)。古いというのは、昭和3〜40年代ぐらいの。実家にもあったな・・・婦人雑誌の付録の編み物の本・・・かわいいデザインの室内履きだの帽子だのいろいろ小物も載っていたな・・・さすがにもうないだろうな・・・とつらつらと考えました。そして、ふらふらとオークションへたどり着き(笑)、これだと思うのを1冊落札してみました。昨日届きました。年代はあまり気にせず、落札しましたが、届いたものを見たら昭和29年の婦人雑誌の付録でした。残っているもんですね〜・・・。付録といっても200ページ以上もある堂々の冊子で、もちろん古いものなので日焼けや劣化はあるんですが、充分な状態です。でも、なにぶん古いので、表紙にビニールカバーをかけてしずか〜にそろそろとページをめくって眺めました。もう、なんかほんとにわくわくするような世界が広がっていて(笑)とても楽しいんですよ。婦人ものから紳士、ベビー、子供、小物までいろいろ。下着まであります。毛糸でスリップを編む、その編み方があるんです。パンツなんかはあたりまえ、って感じで(笑)。赤ちゃんのオムツカバーの編み方もありました。すごいのは、着物の道行きコートとか。さすがに手編みではなく、機械編みで、かもしれませんが。機械編み機の広告も数点掲載されてありました。7〜8000円のようでした。とにかくなんでも手作りだったんだな〜・・・としみじみしました。掲載点数もかなりの数で、八千草薫草笛光子とかがモデルになってモダンなセーターを着こなしている写真がいっぱいで豪華です。作品のポイントが写真に添えられているんですが、それがまたとても味わい深いんですよね〜。「おいた盛りのぼうやに」とか「お嬢様のご通学にきっと似合いましょう」とか、なんだかとても素敵でうきうきしてきます(笑)。中でも「おとなしい方に」ということをおススメのポイントにしているデザインが数点散見されました(笑)。「おとなしい方」向けのセーターなんだこれ、なんでだろう・・・と不思議がってみたり(笑)、いろいろと鑑賞のツボがあります。
できればなにか編んでみたいような気もしますがいろいろと超えねばならぬハードルがありまして・・。まず、編み図が全て手書きでしかもとても小さいです。なにしろ掲載作品がとてもいっぱいなので。加えて、紙質もあまりいいとはいえないものが更に年月を経て劣化し、印刷もかすれ気味です。そして、毛糸の分量なども「オンス」表記です。ほとんどが中細で。太い毛糸でざっくり、というのはまだ流行っていないようでした。バンビの編み込みの図案がかわいいのでそれは編んでみようかなと思っていますが、あとはなかなか難易度高そうです。この編み図を理解してどんどん編んでいたと思われる当時の人々はすごいなとまたしみじみしました。昭和29年に「おいた盛りのぼうや」だった人は今なら70歳前後の方かなと思います。そのぼうやにセーターを編んであげていたお母さんの年代に思いを馳せたりしております。