アメリ

アメリ [Blu-ray]

アメリ [Blu-ray]

つい2〜3日前ですが、夜9時過ぎにテレビを見ていたらなにやら映画のようなものが映っていました。きりりとしたチャーミングな女性がフランス語でなにか話していました。彼女とその部屋の様子がとても魅力的で、なんだかよくわからないけど録画しておいて後でゆっくり見ようと、途中からでしたが録っておきました。見ました。それが「アメリ」というフランス映画で、私はぜんぜん知りませんでしたが、だいぶヒットした映画だそうな。なるほど・・・。とても面白かったです。ところどころギョッとするようなブラックな発言があったりしますが(笑)・・・。ファンタジーでコメディ、って分類なんでしょうかね・・・。
その、きりっとした魅力的なヒロイン・アメリは、人とまともに関わるのが苦手で、手の込んだいたずらやトリックを駆使して仕掛け、その反応を見てひそかに幸福感を味わったり満足したり、というちょっと風変わりです。で、そういうアメリが一目ぼれした相手が、スピード証明写真の切れ端をゴミ箱から集めてアルバムを作っているという、これまた「?笑」な妙な収集癖のある青年・ニノです。ニノがある時、大切なアルバムを落とし、それをアメリが拾い、ニノが追っているアルバムにまつわるある謎をアメリも共有し・・・と、話しはスピード感を持ってぐんぐん進んでいきます。
ところで、アメリは夢想家で空想家で、なんですが、妙に行動力もあるんですよね。現実と関わるのが苦手ではあるんでしょうが、自分のイメージした計画の遂行力はたいしたものです。たとえば、意地の悪い八百屋の店主に「いたずら」を仕掛けて鉄槌を下す、っていうんですか、そういうシーンがあるんですが、「いたずら」っていうか、これ、もう犯罪でしょ?(笑)なんですが、とにかくやってのける、と、それから、アルバムの引渡しのためにニノを公園に向かわせる段取りとか、すばらしい手際です。ところどころ、思わず笑ってしまうシーンもあるんですが、私は「指定した時間に指定したカフェにニノが現れない理由」を、アメリが勝手に妄想というか空想するところがなんだかもう、ほんとにおかしくて笑ってしまいました。
音楽もとても素敵で、私はどうしても忘れられないほど気に入ったので(笑)サントラ盤を買うことにしました。ちょっと不気味なこの映画(笑)を、すっかり不気味な方向に行かせることなく、すれすれのところで押さえ込むような、なんかそういう重要な役割をこの音楽は担ってるよね・・・?なんて私は思いました。