ハイフェッツ

メンデルスゾーン : ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64

メンデルスゾーン : ヴァイオリン協奏曲ホ短調Op.64

前に、私はあまりクラシック音楽は聴かないし知らない、ということを書きました。でも「マタイ受難曲」は好きだ、と。他にもぽつぽつと好きな曲はありますが、メンデルスゾーンの「バイオリン協奏曲ホ短調」もとても好きな曲です。昨日思い立って久しぶりに聴いて、やっぱりなんてすごいんだ!!と改めて感動したしだいです。私が好きなのは、ヤッシャ・ハイフェッツのバイオリンの。
今から20年以上も前のこと、クラシック音楽好きの友人とあれこれ話していて、その友人が「なにか気になる曲とか好きな曲があるか?」ということを聞いてきました。あるなら自分のコレクションの中から録音してあげるよ、と。私は「曲名がわかんないけど、この曲をどこかで聴いて、好きかも、と思った」とメンデルスゾーンのコンチェルト(「メンコン」とも略すようですが)の初めを「たら〜らたら〜らたらららら〜」と歌いまして(笑)、友人は即座に「よし!わかった!」とすぐにカセットテープに吹き込んだその曲を私にくれました。当時の私はRCとブルーハーツが大好きで、という生活でしたが(笑)、そのテープのその曲も「くあ〜っ!!すばらしい!!」とよく聴いてました。
さて、その後その大切なテープを数度の引越しで失くしてしまったわたし。でも、曲名だけは憶えていました。ある日のテレビでその曲の演奏を放送することを知り、嬉々として見ました。が、何度も聴いて聴き慣れたあのテープの演奏と違いすぎるのでした。同じ曲がここまで印象が変わるのか?!と、いや、そういうものかもしれませんが、私はその時ほんとに驚きました。その後も、ラジオで放送があるとわかれば聴き、(違う・・・)とがっかりし、CDを買ってみてもだめでした。
更に数年後、CDの頒布会の広告に、ヤッシャ・ハイフェッツの「メンコン」を大絶賛している記事を発見しました。その時点で私はハイフェッツって名前しか知りませんで、まあ、いいや、そんなにすばらしいんなら買ってみようかな・・・と買って聴いてみたら、友人がダビングしてくれた懐かしい音が!嬉しかったです。何年もかかってようやく再会できたのでした。この曲のどこの部分が好きなのかと言いますと(そう、ピンポイントでありますよ 笑)第3楽章の、最後の最後オーケストラも大音量でぶわ〜っと盛り上がるところ、残り20秒手前頃ですが、そこでハイフェッツのバイオリンの音がオーケストラの音に埋もれずに、ぴーんと響くんです。ほんとにすごい。視界が冴え渡るような爽快感があります。