国語の心


実家に行ったらば、姉が知り合いの方から譲られてきたという本が紙袋に入って置かれてありました。本棚の整理をしているということなのか、好きなのを持っていってと言われて選んだ他にこれもこれもと持たされたそうで(笑)、教師をしていたというその方からの紙袋の中の本はずいぶんバラエティに富んでいました。好きなのあれば持っていって、と今度は姉が私に言い(笑)、なんだかおもしろそうだなと思って借りてきたのがこれです。国語の心という本です。これは昭和40年台に毎日新聞社から刊行された「日本の心」というシリーズの中のものだそうです。他に「踊りの心」という本もありました。踊りか〜・・・どんなことが書いてあるんだろう??と少し気になりましたが、とりあえず国語の心(笑)。まだ読み始めですが、エッセイ(というか随想という表現の方がしっくり)なのでとても読みやすいです。そして、とてもおもしろいです。ところで、とてもおもしろいと今書きましたが、その「とても」の使い方について触れてあります。少し前までは「とても」ときたらその後には打ち消しの文がきたものだが、と。とてもというのは、とてもじゃないが、の意味であったということが書かれてあります。だから、現在の「とても」のように、続く語を強調するという使い方は違和感があるということなのだそうです。へー!と、とても興味深く読みました。ホラまた(笑)。それから、天気予報の解説に違和感、と述べているのもあって、それもおもしろかったです。ただ、今はこういう表現はしていないな、というものばかりに感じられましたが。「雨がち」などの「がち」は、ふつうあまり好ましくないことにつけるものだが、「晴れがち」などとも言ってる、とか(笑)。雨を待つ農家にとっては晴れることは必ずしも好ましくないかもしれないが、一般的には晴れることは避けるべき事柄ではないだろうに、ということなどが理路整然と分かりやすくごくまじめに論じられてあります。笑いながら本を読んだのは久しぶりです!(最近、江戸川乱歩のドロドロしたのばっかり読んでたからか?! 笑)