ふしぎなはこ

クリスマスの ふしぎな はこ (幼児絵本シリーズ)

クリスマスの ふしぎな はこ (幼児絵本シリーズ)

昨日の「こねこのみつけたクリスマス」は、クリスマスという行事は本来はたしかにおごそかな神事でしたね、と再確認させられるような内容です。こねこを通してでも、そういうどこかがぴりっとした雰囲気を感じさせられる絵本です。
さて、この絵本もクリスマスのお話です。
クリスマスの日、ふしぎなはこ(いや、ほんとにこれはふしぎな箱が出てくるんですが、そこについてなんの説明もないところがふしぎさを倍増してます)をぼうやがのぞくと、サンタさんが見えます。ぼうやはお母さんに「サンタさん、寝坊してないかな〜」と心配して尋ねると、お母さんは「大丈夫」と答えてあげます。ぼうやは「ほんとに大丈夫かな」と箱を開けて覗いてみると、お!?サンタさん、起きた起きた!みたいな。次にはシロクマがプレゼントをそりに積むのを手伝ってる様子が見えたりするわけです。で、最後には「ちゃんとぼくのおうちに来るかな〜?」とぼうやは心配して、お母さんは「早く寝ないとね」とやさしくさとします。で、ぼうやが箱を開けてみると、あ!ぼくの町の上をサンタさんが飛んでる!と。よかったよかった、早く寝ようって話です。
ぼうやはいろいろ不安でお母さんに尋ねる、お母さんはふつうのお母さんの受け答えをしてぼうやを安心させる、ぼうやは、ほんとかな〜?と箱を開けて確認、ほんとだ!、という繰り返しのお話なんですが、ほんとかな?と箱を開けてみる、見えた!というところがこのお話のふしぎさ炸裂!の部分ですね。普通の家庭の普通の幸福なクリスマスの一日が、すごくふしぎな空間になってます。何回見ても飽きない、不思議な絵本です。