- 作者: 中井英夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/04/15
- メディア: 文庫
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ところで、この小説は実際の映画のタイトルや小説のタイトル、実際の事件事故なんかも出てきます。「エデンの東という映画が話題で、ジェームス・ディーンという俳優が」とか「もしかしたら「黒死館」みたいな時計塔があったりして」とか。久生(ひさお)という名の「探偵気取り」の女性が出てきますが、そうです、「ひさお」なのに女でしたか、と、ちょっと混乱するのでしたが。なんたって登場する場所は「ゲイバア」だし。とにかくその女性がすんごく活動的で元気いっぱい、いつも腕まくりしてるような(笑)イメージで、この彼女のおかげでどんよりとまがまがしく沈みがちな物語をからっとさせているのかも。いや、からっとさせる必要があるのかどうかはほんとはわからないんですが(笑)、なんだか活気あふれる不思議な小説です(笑)。下巻がいったいどういうことになっているのかまったく予測がつきませんが(笑)、まずは大事に読み進めていくとします。