ストレンジラブ博士

今、外ではびっくりするほど雪が降ってます。1時間ほど前にスーパーに買い物に出かけた時には、乾いた道路を運転していったんですが、私が買い物をしている1時間足らずの間に、外は別世界になっていました(笑)。道路、圧雪だし(笑)って。吹雪に豹変したお天気の中帰ってきました。この時期の名残雪なんていう切ないはかなげな雪じゃなくて本降りです。のみならず雷までが鳴りわたっている。(←芥川龍之介っぽく書いてみた。違うかも・・・笑)
さて、その昔、私の好きな清志郎が、好きな映画として「博士の異常な愛情」を挙げていました。ふむ・・・なるほど、変なタイトルだけど清志郎が好きな映画だと言うなら私も見てみましょうっと、と、弱冠10代半ばの私は思いました。貸しビデオかなにかで見たのかな??よく覚えていませんがとりあえず見ました。正直、その時は「?」なところが多くて、でもとにかくラストシーンに強い戦慄を覚えた、っていうのを覚えてます。その後、10年ぐらい経過の後、私の住む地域の図書館で名画100選みたいなビデオの貸し出しを始めたのでした。そこから借りて見直してみました。そしたら、なんといいますかね・・・おもしろかったんです。全編、ブラックな「悪い冗談」に満ち満ちているんですが、そこがなんともたまらずおかしい、と。・・ああ、こういうところで思わず笑ってしまうこの自分というのはなんと浅ましいことだろう(←宮沢賢治風 これも違うね 笑)と、心の片隅で思わないではないものの、そこも含めて思わず失笑を誘う、悪魔的な作品なのでした・・・。ご覧になったことはありますか?ちょっと尋ねてみました(笑)
そして、、ずっと気になりつつ避けてきた、同じスタンリー・キューブリック監督作品「時計仕掛けのオレンジ」をとうとう見る羽目になってしまいました。これね、私は見るつもりはなかったんですが、友人が「まだ見ていないならぜひ」と勧めてきて、丁寧に固辞しましたが(笑)だめでした。気が進まないのぉ・・・と思いながら見ましたが・・・。主人公は「モラルのかけらもない、どうしようもない人間」ということであのような設定になってくるのかなと、そして、その後の「矯正」の成果も、よりわかりやすいし、と思いました。その、どうしようもない主人公に、犯罪に対する嫌悪感を植えつける目的の矯正治療をするあたりからブラック炸裂でした。音楽も全編とてもよかったです。時々入る「語り」、ナレーションですが、それが主人公によるもので「兄弟」とこちらに呼びかけてきます。「いや〜・・・兄弟とか呼びかけられても・・・笑」と、主人公の無神経さ、モラルの無さ、どうしようも無さに呆れるばかり、って感じですが、最後、その主人公を抱え込む存在が現れてほとほと呆れておしまい(笑)、っていう・・・。気分としては「あちゃ〜・・・笑」という感想を持ってしまう映画でした。比べてもしかたないですが、私はやっぱり「博士・・・」の方が好きかな〜・・・。