久しぶりに木目込人形

まだまだ暑い毎日ですが、朝はだいぶ涼しくなってきました。日中はまだ30度ぐらいになるんですが、これは一応「残暑」なんでしょうかね。それとも、暑い秋、ってことなのかな。暑い秋っていやだな〜(笑)。暑くてもなんでも、とりあえず秋になったことだし、少しは涼しくなったし、久しぶりに木目込み人形でも作ろうかなと思い立ちました。
さて、木目込み人形を「作る」といっても、私の場合はキットで手に入れるので、ボディ、頭、手足や扇などの付属品、着物用の布地がセットになったものを使います。顔もちゃんと描かれてあります。だから、布地をボディの溝に合わせて「木目込」んで、頭や手足をつければ完成しま〜す。・・・こうして書くとあっという間に出来上がってしまいそうなんですが、意外とこれがサクサクいかないんですよ。
まずは、ボディに紙やすりをかけて表面を滑らかにします。そして溝も、太すぎる部分は修正し、余分な切り込みも埋め込みます。なにで埋め込むかというと、桐塑(とうそ)っていう桐の木の粉があるんですが、それに糊を加えて練って粘土みたいにして修正に使うのです。なにかっていうと紙粘土でガンガンと人形を直す私も、ここはちゃんと桐塑を使います(笑)。そして、首がちゃんとボディに入るように、首穴や手首穴を広く開けなおします。たいていのボディはこの穴が小さいので、ほぼ必ず自分で穴を広げなくてはなりません。で、その最中に、たいていの場合、欠いてはならないところを欠けさせます(笑)。いや、笑い事ではありませんが。彫刻刀で慎重に彫るんですが、「ポク」っとね(笑)。そういう時も桐塑で元の状態に復元します。この、いわば「下ごしらえ」とも言える作業が大変でありまた重要でもあります。と、さっきそこまでやって、集中力も途切れたし(笑)、多少涼しくなったとはいえ、まだ暑いし、でいったんやめました。次回は、ボディの更なる磨きこみと修復をしてから、布地にアイロンをかけ、いよいよボディに布地を木目込んでいく、ってところになります。ちなみに、作り出してるのは真多呂のちょっと小さめの光源氏です。姫の人形ももちろん素敵なんですが、殿もほれぼれしますよ〜。最後の最後、頭の取り付け方でだいぶ雰囲気や表情が違ってくるので、そこも醍醐味です。かっこいい光にしなくては!!