どうぶつはいくあそび

どうぶつはいくあそび

どうぶつはいくあそび

この本は文庫本よりも少しだけ幅が広い、でもほとんど文庫本サイズの小さな本です。動物が作った俳句を、ふるかわうそはちという、ちょ〜っと胡散臭い(笑)かわうそが寸評を添えつつ紹介しています。動物によっては、まだまだ日本語もままならない状態だったりするんですが(笑)、とても味のある素敵な俳句がいっぱい載ってます。春夏秋冬に分かれてあります。ほんとに動物の視点になってるのがすごいと思うんですが(笑)、書いたのは岸田衿子です。今年の春に亡くなってしまいました。挿絵は私の大好きな片山健です。イキイキした俳句に、ダイナミックで味わい深い挿絵がピッタリです。特に気に入ってる俳句を2句ほど紹介してみますね。
はつゆきや ちちに めがねを かけてあげ     ごじろう
あごひげを みつあみにして どくしょかな     やぎえもん
です。ごじろうっていうのは、挿絵からも推し量れますが、どうやらゴジラですな(笑)。腕が短くてもしかしたら自分ではメガネをかけられないかもしれないお父さんに、息子のごじろうくんがかけてあげた、と。たぶん。あと、やぎえもんさんというのは、そりゃやっぱりやぎです。あごひげって、長くなると下向いて本を読むときに本にかぶさって邪魔なんだろうな・・・とこの俳句を読んで気づきました。で、三つ編みにして読書に集中するわけですよね。なるほどね〜。挿絵がいいんだよね〜・・・ほんとに。