ここまでの感想〜ドグラマグラ〜

暑さの中、少しずつドグラマグラを読んでます。まだ上巻です。およそ2/3ぐらいまで読みました。ここまで読む中で、すがすがしくて生命の躍動感っていうんでしょうかね、そういうものを感じる部分がこの本にありまして、私はとても意外な感じを受けました。ひたすらにどろどろの暗黒世界みたいな内容だと思っていたので。まあ、まだ先は長いので油断はなりませんが・・・(笑)。
「脳髄はものを考えるところにあらず」っていう論文を読む主人公、ってところを読んでます。主人公と一緒にその論文を読むわけですが、細胞のそれぞれが単独でイキイキと躍動しているのだという論説が展開されてあります。なんかこう・・・とても健康的な素敵な説に思えました。
で、細胞の自然な声に耳を傾けることをやめ、脳髄でものを考えるふりをした人間は結局自然に逆らい、凌駕したような様子になっている、と。でも、そのために人間自身が、「不自然の倒錯美をホントウの人類文化と思い込ませた」「不自然なしには一日も生存できないように、人類を習慣づけてしまった」という部分は、なんだかほんとにそのとおりですごいな・・・と思いましたが・・・。
今のところ、あんまりな異常さは際立っておりませんが・・・、この先も慎重に読み進めていきたいと思います。「瓶詰めの地獄」っていう短編の方が、短いのにもんのすごい異様さなんですが・・・。「ドグラマグラ」があれよりひどかったらどうしよう〜・・・と心配なような怖いもの見たさのような・・・(笑)。